2020年09月16日

市場のルール

「こういうのっていいの?」と家人から尋ねられました。

RIMG4484ツイッターを見ていたら、どこかの本屋さんが、市場で落札できなかったものについて「いくらまで入れたけど、いくらでやられた」というようなことを書いていたのだそうです。

つまり落札価格を世間に公表しているわけですから、基本的にアウトです。

もちろん業者間の、さらに正確に言えば組合としての取り決めですから、社会的に見て正しいか正しくないか、ということではありません。

組合員でさえ、落札価格を知ろうと思えば、市場で落札時の発声に耳を澄ませるか、品物につけられた落ち札を見て確認するしか方法がないのです。

ごく限られた市の、選ばれた一部の商品については落札価格表が作られて『全古書連ニュース』に掲載されたりいたしますが、これとて組合員限定。むやみな情報拡散は禁じられています。

けち臭い了見だと思われる方も、なかにはおられるかもしれませんが、業者がお互いの利益を守るための取り決めですから、理解していただかねばなりません。

この方の場合、どこの誰がということは書かれていなかったそうですから、書いて良いこと悪いことの判断は、ご自分なりにあったと思われます。

しかし特定可能な商品のようでしたので、価格を公表されるのは、落札者にとって嬉しい話ではないでしょう。なにしろ、これから売らなければならないものなのですから。

konoinfo at 18:30│Comments(0)

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