2021年02月19日

1冊100円?

『大日本史料』といえば、泣く子も黙る、わが国歴史史料の集大成。明治30年代から刊行が始められ、全16編を予定するうちの第12編までが、現在刊行中。

しかもこれまでに完結しているのは、第1編と第4編のみで、それとて補遺が追加されており、まだまだ果てしもなく続くであろう出版事業です。既刊巻数は補遺も含め419冊とのこと(東京大学史料編纂所HP)。

そのほとんど既刊分揃いに近いと思われるものが、先日の中央市会大市会に出品されました。

昔なら大事件です。いつごろのことやら定かではありませんが、かつて某業者は、既刊揃いを1千2百万円で、さる学校図書館に納めたといいます。

確かに当時、市場で1千万円前後の落札があったことを、店主でさえ記憶しています。

それが果たして、今回いくらで落札されたのか。その荷主である業者さんから聞きましたが、まさかの数万円。競争入札ですから、それが最高値であったわけです。

KIMG1723カーゴ19台を出品したこの荷主さんは、研究書、学術書に値が付かないことを見越して、お客様から委託で預かり、一切止め値ナシとしました。いわゆる売りっぱなしというやつです。

だめだとは思っていたものの、さすがにそこまでとはと、荷主さんもいささか唖然とはしたそうですが、確かにデジタル化が進みデータベースまで作られていては、新たにこれを所有しようという機関も個人も、見つけることは難しいだろうと納得したとか。

本の価値と古書の価格とは、全く関係ないことが、これでも分かります。

konoinfo at 18:30│Comments(0)

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