2025年06月20日

長嶋級リハビリ

お昼過ぎに会館に着き、5階のロッカーに私物を納め、まず7階へ上がって南部大市の清算を済ませました。今回も多少の「貰い」です。「出品」だけで「買上」がなかったのだから当たり前ですが。

受け取ったお金をもって6階の事務フロアに降り、溜まっていたロッカー代の支払いをしました。まだ手元に残金があります。最近の明古と洋書会での売り買いが未精算のままでしたので、それらを清算して些少の売上金をもらい、両方を合わせてルート便の支払いに充てようとしたところ、今度は少しばかり足りません。

急いで5階へ降りて、財布から不足分のお金を足して窓口に戻り、一連の清算を済ませることができました。つまり最近の交換会売上入金が、組合へ支払う諸費用できれいに消えたという次第です。

それでようやく入札会場の4階に降りると、出くわしたF堂さんから「五十嵐さんが探しておられましたよ」と告げられました。

DSC_3492そういえば今日の地下即売展は「新興展」。五十嵐さんの参加しておられる会です。ただ昨年の秋口だったと思いますが、ご家族から卒寿を祝ってもらった数日後、腰を圧迫骨折され、それ以降、長く寝たきりの日が続いたと聞いています。

それでも奥様の献身的な看病と、ご本人の熱心なリハビリが功を奏し、最近では随分歩けるようになられたと知ったのは、つい3日ばかり前。市場でご子息の修さんに会った時のことでした。

そして今日、その新興展の様子見がてら久々に会館に来られたという五十嵐さんに、3階の明古会場でお会いして、この目で回復ぶりを確かめることができたのです。

杖は持っておられますが、「腰を曲げていると楽なんだけど伸ばして歩かなくちゃ」と、今も日に8千歩ほど歩くようにしておられるとか。この調子では、店主の方が先に歩けなくなってしまうかもしれません。

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2025年06月19日

AIの助けを借りる

うかうかと、ある原稿を引き受けて、まだ締め切りは10日ばかり先ですが、その長さを埋め切れるかどうか、いささか苦労しているところです。

お題は、ざっくりいうと「日本の古本屋」について。

DSC_3483載るのは、ある地域誌で、そのカバーする地域の古書店数軒が原稿を寄せる特集に、店主ばかりは外様として、古書店にとって今やなくてはならない存在となった「日本の古本屋」の、その立ち上げから今日までを紹介して欲しいというもの。

苦労の原因は、その長さにあります。5千字というのがその指定。そんな長い文章を、絶えて久しく書いた覚えがありません。途方に暮れつつまず思いついたのが、カットアンドペーストで『東京古書組合百年史』から盛大に引用しようということでした。

しかしただの切り貼りでは、あまりに能がありません。それよりはひとつ、今はやりのChatGPTを利用してみようと考えました。試みにまず「日本の古本屋」がいつできたか尋ねてみると、

「日本の古本屋」は、1999年にサービスを開始しました。これは、**日本古書籍商業協同組合(日古書連)**が運営するオンライン古書検索・購入サービスで、日本全国の古書店が在庫情報を提供しており、ユーザーは古本の検索・購入が可能です。

という妙な回答。そこで「運営者が違うのでは」と問うと

運営主体について訂正します。ご指摘のとおり、「日本の古本屋」は当初から一貫して**東京都古書籍商業協同組合(東京古書組合)**が中心となってスタートし、現在でも運営しています

じつはこのあと、「なぜ立ち上げたのですか」という問いを発し、なかなか見事な回答をもらいました。そこでそれを紹介しつつ、そこに足りないものを補っていくという方法で、なんとかまとめられないかと考えているところです。

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2025年06月18日

興味ありますか?

時おりお見かけする外国人の男性が、バッグを持ちリュックを背負い店に入って来られ、帳場の前に立たれて「本です」とおっしゃいました。

つづけて「興味ありますか?」とのお尋ねです。更に「それとも見たくないですか?」と重ねて。

これまでに何人もの外国の方が本をお持ちくださいましたが、似たような訊ね方をされたことが何度もあります。一種の決まり文句なのでしょうか。

何が出て来るか分かりませんが「見せてください」とお返事したところ、嬉しげな表情になってバッグから取り出し始めました。ほぼ想定内の本たちです。

出し終わると今度は背負っていたリュックから。こちらも同様の本で、合わせて20冊あまり。出しながら何冊かには説明も加えてくださいました。
DSC_3490
ドーデの『風車小屋だより』を指して「これはこちらで買った本」。全体としては、ジュニア向けのものが多く、お子様が読まれたものかもしれません。

安く並べれば売れるだろうと考えて、「お引き取りします」と申し上げると「良かった」と喜ばれ「お金は要らないんです。暑くて、持って帰れない」。ふと見ると、シャツにはリュックのベルトで生じた汗のシミ。

あまりの喜ばれように、僅かばかりの査定額を申し上げそびれ、そのままお見送りいたしました。

今度なにかお買い上げいただいたときに、差し引きさせていただこうと考えております。

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2025年06月17日

猛暑日にウォーキング

いきなりの酷暑。昨日までの暑さは、ほんの小手調べだったようです。

DSC_3481毎年のことですが、梅雨に入ってしばらくは晴天が続きます。今年も予報を見ると、この先10日ばかりは連日お日様マーク、しかも気温も30度超え。ただ今日のように35度を超える日はなさそうですが、体感レベルでは似たようなものでしょう。

そんな暑さにやられたか、先週に続いて、いや先週以上に夏枯れの洋書会でした。

おかげで早々と会館を退出。駒場駅まで戻った時点で、午後4時を少し回ったくらい。まだ日盛りの暑さです。

駅から出て店に向かい始めたとき、先方から歩いてきたのは、かつてのお隣さん、ササキビアノのご店主。とっくにリタイアしていますが、日々、憑かれたようにウォーキングを欠かしません。いまもこれから出かけるところだとか。

「大丈夫ですか」と声をかけると、もう何十年歩いていて、これが習慣になっているとのこと。それでもかつては3万5千歩から4万歩ほど歩いていたのを、最近では2万から2万5千くらいに減らしたのだそうです。

そのササキさんから「いくつになったの」と聞かれて店主が「後期高齢者ですよ」と答えると、「おれももう82になるよ。仲間もだいぶいなくなったけどね。じゃ、まあお互い気を付けて」そういうと、独特の体を左右に揺らすような歩き方で、いずこかへ去っていきました。

短い立ち話の間に、例のバスのことを尋ねたところ、新宿からきて学校のところで引き返す路線だったそうで「4、5年もあったかな」。ますます謎が深まりました。

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2025年06月16日

情報を求む

古いお馴染みさんが訪ねてくださいました。鹿児島の大学で先生をされているNさんです。

小店が開業したころの教養学部生で、その後、近世文学を専攻されるようになってからも、駒場に来れば立ち寄るという具合に、いよいよ職が決まって東京を離れるときまで、折に触れ、店に顔を出してくださっていました。

そんな具合ですから、もう40年以上のお付き合いになりますが、鹿児島に行かれてからも、上京の機会をとらえて、ご来店いただいています。

そんなNさんから1週間ばかり前に、お電話をいただきました。ちょうど留守にしていましたので、折り返しお掛けすると、恐縮したように話されたのは、ある書店の情報を知りたいということでした。

その書店というのは小川町にあった「神谷書店」。もう6年ほど前に閉店された新刊書店ですが、Nさんの関心は、そのお店にあるのではなくお店のご主人。もっと正確に言うと、そのご主人の伯父に当たる方のことを調べておられるのだそうです。

何かの偶然で、神谷書店とご自身の調べている人物との関係を知り、しかしその書店がすでに閉店していることから、ふと思いついて店主に連絡を入れたというわけでした。

DSC_3478小川町は神保町の隣ではありますが、この店のあった場所は、いわゆる書店街とは少し離れています。しかも古書店ならいざ知らず新刊書店。先週の明治古典会で何人かの同業に尋ねてみましたが、お付き合いのあった人はいませんでした。

今日Nさんが来られたのは、今年も学会があってその帰り。飛行機の時間もあるとかで、立ち話になってしまいましたが、今後、なにか分かればお知らせするということでお別れしております。

どこかに情報をお持ちの方はおられないものでしょうか。

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2025年06月15日

無事に決着

昨日の一件は、今日になって無事解決したことが、追跡サイトで確かめられました。

ちなみに検索結果詳細によると、配送履歴が6月10日「引受」で、12日に「保管」となっていたのはお伝えしたとおり。ついで14日に「配達希望受付」となって、詳細に「配達予定日:6月15日 指定しない」と記されています。「指定しない」は配達時間のことでしょう。

つぎの「取扱局」欄に「インターネット・IVR」とあります。これは受取主がネットで連絡したことを意味しているようです。

biwa2そして本日11時22分「お届け先にお届け済み」となって、本件が決着したのでした。多少日数はかかりましたが、追加費用は発生せず、まずはメデタシメデタシの結末。

もし配達不能で返送されてきて、再度発送することになった場合、以前ならゆうパケット料金360円を請求するのに気が引けて、泣く泣くサービスということもありました。

しかしクレジット決済システム導入後は、たとえ少額でも小店が発行したクレジット請求書で、ネット決済していただくだけで済むため、以来、送料請求も、気兼ねなく出来るようになっております。

ただ今回の場合、ひとつ問題がありました。じつは本件のご注文は小店に来たものではなく、家人がAmazonサイトで受けたものだったのです。

先方とのやりとりもすべてAmazon経由。小店から請求書を出すためには、お客様のメールアドレスを教えていただかねばなりません。これが少し面倒。

というわけで、店主にとっても何よりの次第でした。

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2025年06月14日

「様方」を忘れる

ネット販売で、ご注文主と送り先が異なるのは珍しいことではありません。頼まれて代行されるケースもあれば、プレゼントという場合もあるでしょう。

ともあれ、そんなご注文主のお一人から「宛先表記に不備があった」というご連絡をいただきました。住所の欄に「何様方」を入れ忘れたというのです。

商品は前日中に集荷されています。目黒郵便局に留まっている段階なら、過去には事情を話して次の日に戻してもらったこともありました。もちろん料金は戻って来ませんが。

すでにそのタイミングは過ぎ、誤って送った郵便物を取り戻すには、手間も費用もかかります。これまでの経験から、ひとまず配達してもらい、戻ってくるのを待つのが、時間はかかっても一番安上がり。

今回はお客様ご自身がミスを認めておられます。時間がかかることも、あらためて送料をご負担願うことも了解していただき、返送されてくるのを待つことになりました。

それでも今朝、もしかして届いたりしていないかと、念のため追跡サイトから配達状況を確認してみたところ、配送履歴欄には「保管」と表示されています。

DSC_3474配達局に電話を入れて事情を告げたところ、宛先の修正は差出局経由でしか受けられないという返事。そこで目黒局に電話を入れると「宛先変更届」は局へ行って書面提出が必要な上に手数料が750円必要といいます。

やはりこのまま保管期限が切れるのを待つしことにしようと諦めかけたところ、「受取人から配達局に連絡を入れてもらえば解決するかもしれません」とオペレーターさんがヒントをくれました。

さっそくご注文主にその旨を伝えたところ、お届け先と連絡が取れたようで、夕方、追跡サイトを確認すると、明日配達する予定となっていました。

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2025年06月13日

キャンパスを台車で

DSC_3437開店の準備を終えて、さて次は注文品の確認というのがいつもの手順。パソコンをつけて、まずはメーラーを開きました。

時おり、優先順位の高いメールが入っていたりしますので、受注関係の仕事に入る前に、一応チェックするわけです。

今朝も1件、そんなメールがありました。昨夜、早い時間に届いていたのですが、閉店後ではあり、今日になって気がついたのです。

送信元は駒場のI先生。「ダンボール2箱の本を整理して研究室の前に出してあるので、いつでも都合の良い時に引き取りに来て欲しい」というご連絡でした。

明治古典会に出かけるのはお昼前。午前中なら十分時間はあります。注文品の荷造りも済ませた午前10時半、台車を押して研究室のある18号館へ向かいました。

車で行くとしても、ぐるり遠回りをしなければならないうえ、戻ってからまた車を駐車場所に戻したりする手間を考えると、むしろ台車で行き帰りする方が、要する時間は短くて済みます。20分とかからず、2箱のダンボールを台車に載せて、店に戻りました。

帰るとき、キャンパス内で多くの学生さんとすれ違ったのですが、誰一人、台車を押す老人に気を留める様子もありませんでした。考えてみれば、孫といってもおかしくない年齢です。かりに彼ら、彼女らの視界に入ったとして、店主は何者に見えたでしょう。

昔は、キャンパスを通り抜けると一人二人は知った顔に出会ったものですが、今や先生方ですら店主より年下。

いつまでこれを続けていられるのだろうと思いました。

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2025年06月12日

コメント欄の荒涼

最近はTVを観ませんので、ニュースなどもYouTubeで配信されたものを視聴しております。

今でこそオールドメディアと叩かれて散々なマスコミ業界ですが、店主がTVを観なくなったのは、いわゆるネトウヨ人種が叫ぶように、それらが偏向報道だと思うからではありません。店主のTV離れは、ただ楽しめなくなったからということに尽きます。

ですから、LA抗議デモのニュースを見たあと、そこに寄せられていた膨大なコメントに目を通した時、そのほとんどがデモ批判一色であるのにとても驚きました。

「不法」移民なのだから逮捕されるのは当然。それに対して抗議するのは不当だというのが、おしなべてそこに寄せられたコメントの主張するところです。したがってデモを制圧しようとするトランプ大統領の「迅速な対応」を讃えるものばかりでした。

そうした人々にとっては、すこしでもデモ側に理解を示すような論調が含まれていると、そのニュースは「偏向報道」のレッテルを貼るべき対象となるわけです。

数百件と表示されているコメント欄の、もちろん一部を見たに過ぎませんが、その限りでは「不法移民排除」をわが国のことに重ねて訴えている意見の多さに、薄気味悪さすら感じました。

DSC_3471確かに気がつけば、私たちの身の回りでも、働く外国人の姿が急速に増えているように感じます。こうした社会の変化を不安に思い、受け入れられない人々も少なくないのでしょう。

そうした感情に付け入って、差別、排斥を主張する声を、まずはネットで、さらには社会の中で増幅させようとしている気がします。

同じことを海の向こうでは、一国の親玉が行っているようにも見えますが。

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2025年06月11日

機械音声のお告げ

店番をしていると、机の上に置いてあったスマホに、見知らぬ番号の電話が入りました。03から始まって、怪しい番号ではなさそうですが、どこからとも分かりません。

無視することも多いのですが、なぜか気になって応答ボタンを押しました。すると聞こえてきたのは自動音声らしい声。ふつうなら速攻で切るところですが、もう少しだけ我慢して聞いていると「トヨタファイナンスからのお知らせ」だといいます。

さらに先を聞く気があるなら、何番を押してくれと選択を委ねられました。こうなれば聞くしかありません。指定の番号を押して、じっと耳を済ませたのです。

すると相変わらず機械音声で淡々と語り始めたのは、5月から新しくなった車のリース代金のことで、期日までに引き落としができなかったというお知らせでした。

それで思い出したのは、これまでは銀行引き落としだったのを、今回からクレジット決済に変更したこと。そしてその時に登録したカードを、そのあとで紛失したこと。このブログでもお伝えしましたが。

機械音声はさらに続いて、振替用紙がない場合、今から言う口座に遅延手数料込みで何円、3日以内に振り込んで欲しいとのお告げです。神妙に聞き取ってメモに取り、電話が終わったあとすぐにネットから送金いたしました。

振り込み終えて一瞬、不安になりましたが、掛かってきた電話番号をネットで調べると、まちがいなくトヨタファイナンスのものでした。

DSC_3472残る仕事は、クレジットカードの登録変更です。どうにかマイKINTOのサイトにログインでき無事に変更手続きを完了しました。次回からはカード引き落としになるはずです。

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12月31日から1月3日まで
休業いたします
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河野書店

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